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【ミシンの選び方 その3】価格はどこで決まってくるかご存知ですか?

機能の前に、価格の話から入るのはおかしいと思われるかもしれません。

でも、ミシンも他の電化製品と同じくメーカーが利益を出すための売り物ですから、作りや機能は、ちゃんと価格(定価)に比例します。

 

安いミシンほど作りや機能が安っぽく、高いミシンほどその逆になります。

1万円のミシンと5万円のミシン。並べて同じように見えるミシンでも、価格が、目に見えにくい部分を判断する一つの目安となるのは間違いありません(ある程度の価格を超えると一概には言えませんが)。

 

そこで・・・まず本音を書かせていただくと、初心者の方ほど、激安ミシンは避けたほうが無難です。ミシンの経験値が高くてちょっとした縫い目の調整(糸調子)や、布地に合った使い方などがピンとくる方なら、激安コンパクトミシンでも使いこなせると思うのです。でも、ミシンに慣れていない方には、臨機応変に対応できません。

 

でも、色々な縫うことに対し、高度な「自動調整機能(わかりやすく表現してみました。実際にこういう名称の機能があるわけではありません)」がある中級以上のミシンなら、快適です。

 

ユーザーの大抵の使い方に対して機械の方が対応し、「布をセットしてボタンさえ押せばとりあえず何の心配もなく縫える」なら、初心者の方でも簡単ですよね。(もちろん機械が耐えられないくらいに布地が厚すぎたりしたら無理ですけれど)

 

かといって、10万円、20万円以上する高額なミシンがおすすめかというと、決して決してそういうわけではありません。特にネット通販には、店頭で並ぶ高額なミシンよりも格安の値段で、同等の機能がついたものが売ってあります。セット価格で3〜5万円も出せば、しっかりとしたミシンを買うことが出来ます。もちろん店頭の最新機種の方が、少し機能が新しい場合もありますが、基本的にほとんど同格だったり引けをとらない機種がネット上には「店頭の同機種の価格と比べるとある意味激安とも言える価格」でいくつも並んでいます。

 

上のコラムで紹介させていただいたジャノメ コンピュータミシン 「JP510N/JP510P/JP510」シンガー コンピュータミシン 「モナミヌウアルファSC300」、また、後述する工業用ミシンで有名なJUKIが、工業用ならではのスムーズな布送りの技術を家庭用ミシンに採用したJUKI コンピュータミシン 「HZL-G100」などはその代表で、もちろん、老舗のメーカー品です(ネット通販は店頭販売よりもコストがかかりにくいので安くしやすく、価格競争が激しい世界。どんどん値が下がった場合、諸経費からコストを上乗せしたい店頭には出しにくいほど安くなる傾向があるようです。)

 

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通販ミシンは、1万円台(場合によっては数千円)から手に入れることができますが、

安いミシンと高いミシンは具体的にどこが違うのでしょうか

 

一概には言えませんが、一般的なこととして・・・

 

高価になればなるほどプラスチック材料が少なくなり、重さも重くなる傾向があります。(軽いミシンよりもある程度の重さがあるミシンのほうが安定感があって作業しやすいです)(金属部品が多い製品は、内部部品が精密で、耐久性のあるものが多い。調子が悪くなっても整備をしながら長く使えるものが比較的多いです。20年前など昔の家庭用ミシンはまさにコレで、量産タイプの現在の家庭用ミシンよりも壊れにくく、今でも使えるほど品質の良いものが多いのです。もっていらっしゃる方は、調整や修理をして使ってみられては?)

 

●本体の外側を覆っているプラスチックの厚みが違う。これは、値段が高いものほど音が小さくなる理由のひとつにもなります

 

●家庭用ミシンの安価なもの(1〜3万円程度)はモーターの力が60ワット程度だとか。家庭用ミシンの上のクラスは80ワットくらい。職業用ミシンは95ワットくらいだそうです。モーターの馬力があるほど安定した運針ができ、トラブルも少ないように思います。

 

その他にコンピュータミシンならば電子基盤の機能の違い等、理由がありますが、やはり値段の違いは単純に内部・外部の作りの違い(部品のしっかり度やパワーの違い)になってくるようです。

ミシンはモーターによって常に全体が振動し、使用する布地それぞれの負荷がかけられた状態で動き続けるため、激安ミシンとして売られている安価な部品で作ったミシンの内部はどうしても劣化が早まりやすく、寿命が短くなる傾向があるようです。

 

また、小型で軽量なことが売りの安価なミシンは、大きな布地を縫う場合(服を縫ったり、カーテンを丈上げしたりなど)、台のスペースが狭くてどうしても縫いにくかったり、その軽さから大きな生地に対して安定性が悪く、布送りがしにくかったりする場合も。糸調整や布送りの加減も、布地との相性によって初っ端から失敗し、縫い作業より、ほどく作業の方に時間がかかるといったこともあるかもしれません。

 

それで、激安ミシンの機能に対し、理想とのギャップや不都合を感じて「ミシン離れ」という悲しい結果に終わってしまったり、ミシン本体の力量不足や、修理費の高くつく故障などで、後に買い替えを検討されたりすること(まさに私です)も考えられます。こういった場合だと、結局安いミシンが高価で無駄な買い物になってしまうこともあるのでは・・・と私は思います。

 

家計からの出費を少しでも抑えたい主婦の私としては、決して高いミシンをおすすめするつもりはありません。でも、後々まで楽しめる趣味として手芸をされたい方なら、1万円ちょっとの激安ミシンよりも、ある程度の値段(できれば5万円前後)のミシンを買われることを、(安いミシンを買って失敗した経験者の立場から)おすすめしたいです。

 

 

 

 

 

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